Der Gigant〜ギガント〜
絵・文 マツオミホ 2005,Berlin | |
ギガントは昼と夜のあいだにねころび そうぞうをするのが大好きです | |
なにもない大地と空のあいだに山やまをつくるのです お日さまがあたためた土をしっかりと両手でつつみこむように | |
そして木をたくさんうえるのです この木たちがぐんぐん大きくなったら深い森になりますようにと |
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それからいろとりどりの町並みをつくるのです 楽しそうな笑い声が今にも聞こえてきそうな町 | |
いちばん晴れた日にはおきにいりのじょうろで池を作るのです ギガントのじょうろには秘密の水がはいっています |
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しばらくするとプクプクプクと池が音をたてはじめました 「きみかい?ぼくをよんだのは」いっぴきのさかなが顔をだしました |
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さかながぴょんととびはね 「ひみつの水は海の水だよ」 「アインス、ツバイ、ドライでぼくについておいでよ」 それだけいうとさかなは池のなかにもどっていってしまいました |
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アインス、ツバイ、ドライ、、、、 | |
ひみつの水でできた池にとびこんだら ギガントの体はみるみるうちに小さくなり そこはキラキラの海の中でした |
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はじめておよぐ海の中はふしぎでいっぱい ギガントはすっかり海の中がきにいりユラユラとおよぎながら楽しんでいると |
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「ままんぼう」 とつぜんまんぼうがあらわれたのです 「まんぼうはとってもおおきいけど、とってもおちゃめなんだから」とさかなはいいましたが |
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ギガントはこわがってかくれてしまいました まんぼうたちは 「ままんぼう、ままんぼう こんにちは ギガント ままんぼう ままんぼう」と うたいながら通り過ぎていきました |
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おどろいたギガントはたちどまってしまいました
「こわがることないよ、ほらあそぼうよ」 さかなはギガントをなぐさめたのですが ギガントはおうちがこいしくなり、かえりたくなってしまったのです | |
「ままんぼう」 さっき通り過ぎたまんぼうたちが歌いながらもどってきました 「そろそろ お日さま くれるよ ままんぼう」 「またおいでよ ままんぼう ままんぼう」 |
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楽しんだりおどろいたりしている間に
すっかりかえる時間になっていたのす 黄色い光が海の上からそそぎこみギガントをむかえにきました 「ドライ、ツバイ、アインスでかえるんだよ」 「ありがとう」 ドライ、ツバイ、、、、、、、 |
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おしまい |
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